新進工房の新企画！！
【10万円以上するバッグとそうでないバッグの違いはなんぞや？？】
第6話！！
今回は、、、
表胴の横にある革を外していきます
ちょうどバッグの表と裏を繋ぐジョイント部分に使っている、
縦に走っている細い革の事です
今回はどんな発見があるのか楽しみです
まずは本家でない方のバッグを見てみました
ここは裏から見たところですが、
革の幅が太く、
縫い代も綺麗ではないです
それに対して、
本家HERMESです
これは遠くから見ても綺麗です笑
革の端から2ミリぐらいのところを縫うのが美しいのですが、
見事にその範囲でまっすぐ綺麗に縫われています
ここは裏側なので、
縫うときは表から全く見えません
なのにこのクオリティーで縫えるのは指に目が付いているとしか思えないです笑
これをやろうと思えば、
縫う前にとても精度の高い貼り付けをしないといけないので、
技術的にかなり難しいんです
それを何事もなかったかのようにさっと縫い上げてしまうのがHERMESなんですよね笑
しかもHERMESはステッチが入っているところは、
全てと言っていいほど「ネン」が入っています
(ステッチのすぐ外側を走っている線の事です。)
ネンとは、
人によって色々解釈がありますが、
飾りという人もいてるし、
手縫いをするときのステッチの目印という人もいてます
革の端っこギリギリを真っ直ぐ引くのでとても難しいです
それをHERMESはステッチの全てに入っています
ほんとお見事過ぎますね
横の革を外せました
こちらは本家でない方ですが、
革と思ったら、、、
合皮でした
まあ仕方ないですよね
ただ糸は非常に解きやすかったです笑
よかったよかった笑
来ました
本家HERMESです
とにかくしっかり縫われていて、
解くのが困難です笑
ほんと読んで字のごとく、
「難しくて困っています」笑
こちらは当たり前のように革でした
横の革を外し終えました
こちらは本家でない方です
あ、革じゃないや笑
合皮だったんだ笑
写真の右側が表に使われている方で、
左側が裏に使われていた分です
右側の表の方は幅が17ミリで、
左側の裏の方は幅が２０ミリでした
これはなぜかというと、
裏の革にステッチが落ちにくいようにしているからです
革にミシンの針が通らずに縫えてない状態のことを、
ミシン(ステッチ)が落ちると言います
この方法はステッチが落ちにくいと言うメリットがある反面、
出来上がりがブサイクと言うデメリットがあります
革の端っこから内側のかなり入ったところにステッチが通るのは見た目があんまりよくないですね
革も端っこがめくれやすいのできになるポイントになってしまいますね
対する王者HERMESです
やっぱりビタで合わせてきました笑
右側が表の革で、
左側が裏の革です
右の表側の革の幅は14ミリで、
左の裏側の革は15ミリでした
えげつない精度で貼り付けてきました
お見事です
HERMESも裏の方は1ミリだけ余裕をとっていました
今度は外した表の革を見ていきます
こちらは本家でない方のバッグの革です
表には革が使われていましたが、
貼り付けには両面テープを使っていました
まあこれもごく普通の量産の作り方ですね
雑ということもなく一般的な量産の作り方ですね
では、
王者HERMESの仕事はどうなのかというと、、、
貼り付けは言うまでもなくゴム糊系のボンドで貼り付けていて、
全く同じサイズに補強の芯が入っていました
全く抜け目ないです。。。笑
おそらく革より少し大きめの芯を貼って、
その後、
表から見て革からはみ出している芯を裁断したのだと思います
とても手間かかっています
ここは手縫いなのか、
ミシンなのかわかりませんでしたが、
裏糸を全て解くと、
表の糸は引っ張るだけで解けてきたので、
ミシンで縫っているのだとわかりました
手縫いではこうはならないので
また別の機会に手縫いとミシン縫いの違いをレポートしたいと思います
横の革を外すと、
徐々に分解した感が出てきました
こちらのバッグは両面テープでサイドを貼り付けていたため、
表胴に両面テープが残っています
こちら本家HERMESも徐々に分解出来てきました
表胴の形は長方形だったんですね
縦の辺同士、
横の辺同士も同じ長さでした
綺麗な長方形でした
今回分解したパーツはとても小さいパーツでしたが、
勉強できることは沢山ありました
次回はハンドルの分解をしていこうと思います
芯は何を使っているのか？、
本家でない方のハンドルのふにゃふにゃ感の真相にも迫ります笑
ハンドルは気になることがとても多い箇所です
また次回も読んでいただけると嬉しいです
では、、、
今回はここでおしまいにしますね
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宜しくお願い致します
完
「次回はハンドルの分解でーす」
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