新進工房の新企画!!
第3話!!
【10万円以上するバッグとそうでないバッグの違いはなんぞや??】
今回は!!!
バッグの底を外していこうと思います!!
底を外す為に、
一度バッグをひっくり返しますが、、、、
こちらの高額でない方のバッグのゴミがやばいです笑
ついでに言うならめちゃ臭いです笑笑
タバコの葉っぱもあちこちに詰まりまくっているので、
分解の前に、
掃除機で吸いまくりました笑
それでも臭いは撮れませんでしたが。。。笑
いゃ〜やっぱり関係あるような気がしてきました
丁寧な仕事をすれば、
丁寧にバッグも使ってもらえんじゃないかって笑
まあ、笑
そんなわけで、、、笑
気を取り直して、
分解していきます!!
バッグの底ですが、
このバッグは底を革のテープでまとめて完成するので、
バラすのは本当はここからスタートです
前回は外しやすかったので、
バッグの天を先に外しましたが、
ここからいよいよバッグをバラバラにしていきます
こちらは本家の方じゃないですが、
糸を解くことによって何か見えてくることがあるかも知れません
こちらは本家です
底をまとめている革のテープの始まりと終わりはそうでない方のバッグと同じでした
本家のこっちから解いていこうと思いましたが、
明らかに糸締まりがしっかりしていて時間がかかりそうだったので、
後回しにしました笑
前回の指のダメージがまだ色濃く残っているので。。。笑
ひーーー笑
いきなり思った通りでした
そうでない方のバッグは見えないところはこのように全然違う色の糸で縫っていました
ここは外から一切見えないので、
余っている糸がもったいないので、
ついつい使ってしまったのだと思います
ここに下請けの闇が見え隠れしています。。。
少し下請けの職人のお話になりますが、
いろんなところから下請けで仕事を請けていると、
当たり前ですがいろんな色のバッグを縫わなければいけません
その為沢山の色の糸を購入しなければいけません
その中には使わない糸も次第に出てきます
その糸を使わずに置いておくのはとてももったいないんです
なので、
こういう見えないところは使わなくなった糸をここぞとばかり使ってしまうんですよね。。。
そうじゃないと割にどんどん合わなくなってしまうので。。。
少し下請けの闇をお見せしたところで話は戻りますが、
ここは地縫いと言って、
革テープを巻き易くするする為に、
一度底をミシンで縫います
そうすることで底がしっかり固定されて綺麗に革テープをミシンで巻くという作業だけに集中出来ます
この地縫いすらせずに底をまとめながら革テープを一度に巻くという超荒技をやってのける猛者もごく稀にいてますが笑笑
めちゃくちゃ時間の短縮が出来ますが、
正直よっほど自信がない限りリスクオンリーの超必殺技です笑笑
飛影で言う所の「邪王炎殺黒龍波」です笑
激ムズだし、
失敗したらわけのわからないところに穴が空くし、
成功してもバッグの強度が下がるのでこれはやったらダメです笑笑
その名の通り禁断の奥義です笑笑
なぜこんなことを言うのかというと。。。。
僕たちも経験があるからです
見事に黒龍に飲み込まれめちゃくちゃ迷惑をかけました。。。笑
ごめんなさい。。。
もう二度としません。。。
えと、
なんだっけ?笑
そうそう底を外してたんだ笑
こちらは安定の本家です
糸の色は当たり前のように表の見える部分に使っているものと同じ色の糸を使ってました
さすがHERMESですね
本当にどこをどう見ても裏切りませんね
はっ!!!
こ、これは!!!!
そうでない方のバッグは、
革テープと思っていたものは実は、、、
合皮でした!!!
革テープは裁断の取り都合が悪いので、
革より安い合皮にしたものだと思われます
合皮なら反物と同じなので取り都合がいい上に、
革と比べて安価です
革はこの場合牛革です
牛革は当たり前ですが、
牛さんの形をしています
歪な形のところにバッグで使うような長く真っ直ぐなテープを裁断するのは非常に効率が悪いです
でも、
反物のように生地幅も長さも計算しやすい合皮はこういうテープの裁断が非常にしやすいです
しかも一度に何本も重ねて裁断できますしね
コストと作業効率を考慮してこうなったのだと思います
こちら本家はもちろん言うまでもなく革のテープを使っています
ん??
よく見るとここに一つしか走らないはずのステッチが二本走っている。。。
端から5ミリほどのところを走っているステッチは地縫いですが、、、
端から2ミリ程のところを走っているのは、、、、
はっ!!!
革テープだけを縫っている!!!!!
めちゃくちゃ手間かけています!!!!
これは底を地縫いする前に、
革テープをお財布の玉取りの様に底だけの状態の時に縫っています。。。
その後に地縫いして、
テープのまとめです
なんとここだけで3回も縫っています!!!
恐るべしです!!
まとめると、、、
・一度で底をまとめる、
(まとめるとまとめるがややこしいな笑)
↓
邪王炎殺黒龍波 絶対あかんやつ笑
・二度で底をまとめる、
↓
一般的なやり方
・三度で底をまとめる、
↓
王者のやり方
という感じです
あ、
本家でない方は一部地縫いをし損ねていました
地縫いし損ねてもこの上からテープを巻くので見えないからこのままいくしかないという現場の声が今にも聞こえてきそうです笑
こうなった時は面倒がらずにやり直しましょう
本家の方は流石に芸が細かいです
この様にハンドルから胴をつたい伸びるラインと底のラインをしっかり合わせる為に、
赤のペンで一つ一つ丁寧に印を付けていました
そうでない方のバッグにはこの様な印の後は見当たりませんでした
HERMESはどこを見ても綺麗に完璧に作り上げようとする職人の魂がこもっています
本当に素晴らしいですね
こちらnot本家は糸が本当に糸を解きやすいです笑
指にとても優しいです笑
テープを外せたので、
後はオレンジのラインを解けばこのバッグの底は綺麗に外せます
続いて気合を入れて、
本家の糸を解いていきます笑
なのですが、
これがかなりキツい笑
糸締まりがとてもいい上に太い糸を使っているので、
めちゃくちゃ丈夫です笑
この後、
また指が痛すぎてgood byeしたので、
休憩しながらコツコツ解いていきました笑
今回はここでおしまいです
下請け時代のお話もちょいちょい出て来て少し長くなってしまいましたが、
この続きは次回にしたいと思います
こうやって下請け時代のお話なども織り交ぜながら、
少しでも僕たちの業界の事を知ってもらえると、
あの時の辛い思いが成仏出来るのかと思います笑
完
「次回はようやく底を取り外します」
僕たち新進工房は、、、
出来立てホカホカのハンドメイド作品を、
楽天市場、minne、creema等のサイトにて出品しています!!
是非見に来てくださいね!!
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